当クリニックについて
院長の一言
徒然なるままに⑭~地域活動~
2025/11/07
先日、当院が属する町内会が主催する運動会を見学する機会がありました。南河原地区連合による運動会です。幸区には南河原、御幸、日吉の三地区がありますが、その中でも南河原地区は最も活発に地域行事を行っているとお聞きしました。
当日は雲一つない快晴。秋の澄んだ空の下、約200人近くの住民が集い、町内会対抗の競技が繰り広げられていました。歓声が風に乗って中学校の校庭を包み、子どもたちの笑顔、大人たちの真剣な表情が交錯していました。まさに地域の力が結集した一日でした。
知り合いの区役所職員の方から、地域行事の裏側について話を伺うことができました。町内会の運営は、近年では担い手不足が深刻だとの事。就業年齢が高くなり、役員を引き受ける人も減少傾向にある中、行事を継続するには、町おこしに情熱を注ぐ“牽引者”の存在が不可欠だと語られていました。驚いたのは、今回の運動会の運営に区役所はほとんど関与しておらず、すべて町内会のボランティアの方々によって運営されていたことです。賞品の買い出し、会場設営、スケジュール管理、審判、誘導係まで、業者に頼ることなく住民の手で行われていました。そこには、今の時代に失われつつある“地域の自律”が息づいていました。
医療界では「地域包括ケアシステム」が掲げられ、ゆりかごから墓場まで、住民が安心して暮らせる環境づくりが提唱されています。しかし、こうしたシステムも、住民同士が日常的に顔を合わせ、声を掛け合う関係性があってこそ実現可能なのではないかと考えさせられました。運動会の熱気の中に、地域の未来の姿を垣間見たような気がします。
