第二川崎幸クリニックトップ 院長の一言 一覧 2019

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勝者の弁

2019/12/23 全日本フィギアスケート選手権大会男子の部の大会が終わりました。結果は宇野昌麿君の逆転優勝。彼はスランプに悩んだ今シーズン、コーチ不在で、もがいた一年だったようです。見事に4連勝した勝利者の弁が22歳の若者とは思えない言葉でした。‘自分は精一杯やった結果、たどりついた勝利だと思うが優勝を逃した方も本来の実力を出せずに余力を残した結果がこんな結果になっただけ’相手が不本意な結果に終わったのをかばうかのようなそんな意図の発言でした。きっと羽生選手が5週間で3戦戦い疲れ切った状態での今大会の結果を思いやっての発言だったのでしょう。2016年11月2日のこのコーナーでも書きましたがあっぱれ若武者は技術に益々の磨きがかかっただけでなく精神面でも成長しているなと思わずうならせる清々しく気持ちの良い勝利者の弁でした。

エンドレスジャーニー

2019/12/20 最近、アフガニスタンで長年医療支援並びに人道支援を行ってきた中村医師が悲惨な死を遂げました。中村さんのように紛争や貧困によって生命の危機に直面している人びとに対して、独立・中立・公平の立場で医療・人道援助活動を行っている団体があるのをご存知でしょうか?MEDECINS SANS FRONTIERES(MSF)日本語では国境なき医師団と訳されています。1971年にフランスで設立され、日本でも1992年に立ち上げられました。今回 ‘エンドレスジャーニー展’という彼らの活動に関する展示会が神田末広町で開催していると聞き行ってきましたが、世界中の難民の人々に対する医療支援をしている方々の姿や難民のエンドレスな旅の現状などが映像、展示物を通してあり、平和な日本で医療に携わっている者としていろいろな面で考えさせられました。今回のタイトルEndless Journey 展がEnd This Journeyとなればとの一言も印象的でした。展示会は12月22日(日)まで神田末広町アーツ千代田3331にて開催中です。

たゆたえども沈まず

2019/12/10 今、上野の森美術館で‘ゴッホ展’が開催されています。稀有な人生を歩んだ彼は印象派画家の一人としても知られていますがある面では‘日本派’と言っても過言でないくらいに浮世絵を愛し、日本にあこがれ、そして浮世絵のような描写が出来る日本人の心を持ちたいとまで思っていたそうです。日本に来ることはかなわなかったものの、少しでも似たような景色、そして空気感を求めアルルに移り住んだそうです。その陰にはもちろん彼を支えていた弟のテオがいたのは有名な話しですが、テオとの親交があった当時パリで活動していた日本人画商 林忠正の存在が大きかった事は原田マハ著‘たゆたえども沈まず’で初めて知りました。明治時代、このようにヨーロッパ人たちに影響を与えていた日本人がいたとは・・・また力を頂きました。

ACP

2019/11/22 ACPという言葉をご存知でしょうか?これはAdvance care planningの略で患者さん本人や家族が医療者などと一緒に、あらかじめ終末期を含めた今後の医療や介護について話し合うこと、本人に代わって意思決定をする人を決めておくことなど、意思決定能力が低下する場合に備えて今から自分の意志を明確にしておくプロセスを意味していますが、なかなか自分の最終章については触れたがらないのが現状です。最近、近しい方とのお別れがありました。4年3か月余りの闘病生活。その時々で本人が最終章について家族に伝えるべき機会は幾度となくあったはずですが、心配をさせまいという心遣いなのかいつも‘大丈夫’という一言だけで最後までメッセージを残しませんでした。そのため、遺された家族は・・・。この様子を間近でみるにつけ、エンディングノートをしたためようと思いました。

日本の四季

2019/11/05 先日軽井沢に行く機会がありました。今、軽井沢は紅葉真っ盛りで、思いっきり‘秋’を感じそして癒されてきました。地元の方の話しでは今年の紅葉はいつもの年よりも2~3週間遅いそうです。これも温暖化が原因との事。都会では秋の気配を感じる事はまだ少ないようですが本格的な秋はいつ訪れるのでしょう。心配になってきます。日本の美しい四季の風景が今後果たして残っていくのでしょうか?そんな危惧を抱いているのが私だけでしたらいいのですが。

No worries if prepared

2019/10/15 数十年に一度の大きな災害が関東甲信越そして東北に発生しました。

後世に残すこと

2019/10/08 先日 駒込にある図書館に行く機会がありました。そこには古文書や昔の本が多く保管されているのですが、入館に際しては予約が必要であり、さらには当日、免許証などのIDを提示し、また住所、職業なども記載しなければならないという厳重な管理下にある図書館です。加えて入館目的、読みたい本の名前まで事前登録しなければなりません。今回は解体新書のオリジナル、その原本となったオランダ語訳のターヘルアナトミア、さらにその原本となったドイツ語で書かれた解剖書などを見るという素敵な機会を企画していただき訪れることができたのですが、実際に本を見、そして触れているうちにこの本で学んだであろう当時の方々と300年の時空を超えて出逢い、対話しているような気持になりました。このような大事な本を後世に残さねばならないのだから厳重な管理は当たり前だと改めて感じた次第。館内は世間の喧騒さからは完全に隔離され、心が休まり、何とも言えない癒し空間でした。

麻酔

2019/09/27 最近 麻酔を受ける機会がありました。老齢化は‘歯’から始まるのごとくインプラントを入れたのですが、いままでの麻酔の経験はすべて静脈麻酔+ガス麻酔によるもので瞬く間に意識が遠のき、手術が完全に終わってから目覚め、もちろん起き上がる事も出来なかった事を覚えています。外科医の性(さが)からか手術中の雰囲気を少しでも知りたいとの思いもあり、今回は笑気麻酔を選んでみました(そこの歯科は麻酔の選択もできたのです)。手術開始も鮮明に覚えており、途中、先生からの呼びかけにもしっかりと呼応でき、‘口を大きく開けて‘という指示にも反応でき、併せて指折り数えて300までは意識もあったのですがなぜか眠りに落ちてしまい、‘終わりましたよ’の一声に目覚めた次第。残念、不覚にも寝てしまったという思いはありましたが前回までと違うのが、その目覚め。すぐに立ち上がる事が出来、それからは多少不思議な感覚(浮遊感?)はあったもののしっかりと地に足ついて次の指示に対して行動できる自分がいて、あらためて麻酔にはいろいろあるものだと実体験した次第です。外科医として長年手術に携わり、10000件近くの手術の麻酔に立ち会ってきたはずなのに、麻酔に関して何もわからない自分に赤面の至りでした。

ターヘルアナトミア

2019/09/06  ターヘルアナトミア(解体新書)という言葉を一度は耳にしたことがあると思います。江戸時代、日本人蘭学医がオランダ語で記された解剖書を日本語に翻訳した本ですが、当時は鎖国時代だっただけにどんなにか苦労したか想像を絶します。その気の遠くなるような作業に携わった杉田玄白や前野良沢らは日本人だけで翻訳作業を行ってのではなく鎖国時代でも長崎出島での居留を許されていたオランダ人が江戸での定宿にしていたといわれる日本橋にあった阿蘭陀宿に赴き教えを乞うていたとか、解体新書の挿絵を描いたのは角館(秋田県)出身の小田野直武であり、それを紹介したのが平賀源内だったとかの話しを先日オランダ大使館の中にある出島サロンで行いました。もちろん私の専門のがんのよもやま話からオンライン診療をはじめとする日本のこれからの医療なども多少の英語を交えながら行ったのですが。きっかけはHANJというオランダ留学生の会から依頼されたのですが、以前にある外国人からリオオリンピックでの懸念は‘安全’だったが東京オリンピックの懸念は‘医療’と言われた事もあり、オランダの方々に日本の医療レベルの高さについて知っていただきたく、、、少しでも伝わっていればいいのですが・・・。

男のロマン

2019/08/21 先日裏磐梯にある小野川湖のキャンプ場に行ってきました。気温は日中でも20~25度、マイナスイオン効果と併せ実に快適な空間でした。そのキャンプ場のオーナーが半年がかりで手作りのカヌーを作り、今回進水式。そのご相伴にあずかり、新艇での早朝カヌーを存分に楽しみました。齢70近くになっても常に好奇心を持ち、そして抜群の行動力。彼はカヌー作りのために半年間自宅のある東京と郡山のカヌー工房を往復していたそうです。好奇心とチャレンジ精神そして行動力。いくつになっても人生の楽しみ方を追いかけるその姿に男のロマンを感じたひと時でした。