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COVID-19 その41 抗体カクテル療法

2021/09/17  金木犀の香りが街に漂う季節となりました。世の中の話題の中心はオリパラから自民党総裁選にとって替わっています。さてコロナ感染はと言えばようやく第5波のピークは峠を越した感もあり陽性患者数の減少、加えて病床使用率は神奈川が55.8%東京が50.7%と一時期の高い値からは減少し、またあれほど騒がせた自宅療養者数もここにきてようやく落ち着をみせています。最近では抗体カクテル療法の体制作りが急務という話題が-取り上げられています。この抗体カクテル療法、50歳以上や基礎疾患を持つ軽症から中等症の陽性患者に適応ですが、重症化や死亡のリスクを7割下げるとか。かの大国の前大統領もこの恩恵を真っ先に受けた事はまだ記憶に新しい事です。本療法は副作用も伴うことがあるため当初は厳重な監視体制の下、入院で行われていたのですが、次第に外来で行われ、現在は一部の療養施設でも行われているとか。今後は体制さえ整えば自宅での投与も考えられ始めているようです。まさに災害時における規制緩和なのでしょう。このような場合には何せ効果のあるものであれば即決して使用しなければなりません。今後はインフルエンザ治療薬のような外来でも気軽に処方できるような治療薬の開発と発売が待たれます。

COVID-19 その40 気がつけば9月

2021/09/03   今日 菅首相が自民党総裁選挙に立候補しないというニュースが駆け巡りました。一党の総裁選びとは名ばかりで、これは一国の総理を決めるものであること、つまりは私たちのそして日本の行く末を握っているともいえる人物の選挙が一党内で行われること自体がおかしいとは思いますが、これも我が国の制度故、何も言えません。このコロナ禍になり一年半、その間、総理が2人交代になり、医療界では通常診療もひっ迫されつつあり、また2類感染症ながら中等症でも中には自宅療養と称され自宅にとどまらなければならない方々が日に日に増えています。このように落ち着かない日々に ‘月日は百代の過客にして、行かふ年も又旅人也’の句がふっと頭に浮かびました。 世間がどう動こうともウイルスがどう騒ごうとも月日は流れていくのですね。気がつけばもう9月です。

COVID-19 その39  兵どもが夢の跡

2021/08/11 夢の舞台の17日間が終わりました。parallel world で行われたオリンピック。まさに夢、幻のような日々でした。今は兵どもが夢の跡といったところでしょうか。開催前からいろいろな意見がありましたがアスリート達の純粋かつ必死な姿には素直に感動し、そして涙した時もありました。連日の炎天下そして猛威を奮うコロナ禍で彼らアスリートを現場で支えていた関係者にも本当にご苦労様と言いたいです。一方では確実に日本中に広がってしまったコロナ感染、オリンピック開催がこのような状況の一因となったことは否めない事実でしょうし、なぜこのようになることを予想できていながら開催を敢行したのか、十分な説明そして検証と今後のより具体的な対策が必要です。’感動したよね、じゃあ今までのことは帳消しに’と為政者や主催者が思っているとしたらそれこそ国民を愚弄するものです。

COVID-19 その38 医療のひっ迫と自宅療養

2021/08/04 ここ一週間 全国での陽性者数が連日10000人を超え、どの地域でも前週同一曜日の陽性者数を上回っています。変異株をはじめとしたコロナ感染がまさに猛威を振るっている状況です。さて医療の現場はというと、感染者の受け入れ施設を見つけるための作業も大変な状況にありますが救急医療をはじめとした急を要する一般の疾患の治療を必要とする方の受け入れ施設を見つける事も容易ではない状況になってきています。政府は陽性者の自宅療養を可能にするような整備に関する指示を各自治体に出しましたがその基準についてはあいまいのまま、現場は混乱しているようです。先ほど述べたように入院治療を必要としている一般の疾患の方々も果たして自宅療養へとなるのでしょうか?このような状況になることは医療者の誰しもが予想していましたが、対応についてはなぜか場当たり的な感じが否めません。以前にも提言しましたが地域医療構想すなわち地域の各医療施設の持つ特性を十分に活かしての機能分担と真の地域連携を行うこと、すなわち感染受け入れ施設とそれ以外の疾患を受け入れる施設を完全に分けながら双方とも十分に対応する環境を構築することが肝要と今さらながらに思います。頑張れニッポン。アスリートだけでなく行政そして政治家たちにエールです。

COVID-19 その37 3000人

2021/07/29 東京での感染者数が3000人を超えてしまいました。そして全国の感染者数は10000人を超えようとしています。これも専門家の予想通りであり何も驚く事ではありません。なにせ自粛を促す一方でお祭り騒ぎのオリンピックを開催しているのですから。さてこの先 政府がどのように対応していくのか・・・。開会式でもこんなシーンがありました。天皇陛下が起立し開会宣言をしているその最中、隣に座っていた菅首相そして小池都知事がそぞろに起立し始め、何ともはや不自然な光景が世界中に放映されてしまいました。天皇陛下がお言葉を述べられている最中のこのような行為は不敬とまで言われています。そんな光景を見るにつけ、かの第二次世界大戦中の天皇と軍との関係につい思いを馳せてしまいます。あの時 軍の暴走を誰一人止めることはできずに挙句が多くの若者たちの犠牲そして原子爆弾。コロナ禍は全く趣が異なりますが、状況は当時とどこか似ているのではとつい思ってしまいます。

COVID-19 その36 オリパラ

2021/07/16 東京ではついに4回目の緊急事態宣言が発出されました。国民には自粛を呼びかけながら一方ではオリパラ開催にまっしぐらのこの状況下、不公平感は隠しようもありません。陽性者数も増加の一途をたどり、東京ではついに1000人を超え全国でも3000人を超す陽性者数が報告されています。オリパラ開催まであと一週間、主催者側の政府、東京そしてIOCは口をそろえて‘国民の安全第一’‘選手関係者からの感染リスクは0に抑える’と言葉では発していますが、この先も陽性者数が増加していったら果たして‘国民の安全を守るための中止’はあるのでしょうか?それはどの段階で決定されるのでしょう。十分な議論もないままに開催ありきで突き進んでいる関係者達、なし崩し的に決定された開催で万が一医療崩壊が現実化した時に中止という大英断が果たして下されるのか?あるいはオリパラ終了後に残されたのは膨大な陽性患者数そして医療崩壊としたら、、、、このような危惧を、開催一週間前の今、きっと国民の大半が抱いているのでしょうね。いつもならオリンピックという名前を聞いただけで心躍るものがありましたが今回ばかりは心が晴れません。

開院6周年にあたり

2021/07/01  今日7月1日 川崎は朝から土砂降り、6年前の2015年の今日も同じような雨でした。その日、石心会発祥のこの地に新しい総合専門外来が誕生したのです。朝礼の席ではスタッフに‘雨降って地固まる’‘真っ白なキャンバスに色とりどりの絵を描いていこう‘と述べた事を昨日の事のように覚えております。それから丸6年が過ぎ、全国でも珍しい総合専門外来として今日まで大過なく歩みそして常に前進して参りました。開院当時は外科系消化器系総合専門外来として銘打っておりましたが今では外科系消化器系、心臓・血管系、脳血管系総合専門外来となりました。また日帰り化学療法センター、日帰り手術センターでは一層充実した医療を提供しております。さらには漢方外来、痛みの外来、がん相談外来、皮膚・排せつケア外来 リンパ浮腫外来などの特殊外来に加え、本年5月からはコロナ後遺症外来も新たに併設し、 常に時代に即した医療の提供を心がけております。コロナ禍による困難な時こそ、病に悩み、苦しむ方々の傍らに寄り添い、そして怯むことなくよりよい医療を提供することこそが医療人の責務と思っております。年頭に掲げた今年の標語は現場主義’‘Better than before’でした。この言葉をスタッフ一同、胸に刻みながら新たな7年目を歩んでいきたいと思います。

COVID-19 その35 率先垂範

2021/06/28 子供がテレビゲームに夢中になり勉強をおろそかにしていれば普通の親なら‘勉強しなさい’とつい言ってしまうのでしょう。ただそういう親が手本となるような生活をしていなければ子供は‘なんで自分ばかり’と思い親の言うことなど聞かなくなるのが世の常でしょう。なぜか似たような光景が今、日本で起こっていると言わざるを得ません。オリ・パラの開催それも有観客での開催。密にならないとは言え、万単位の人が移動し、一か所に集まるのですから密にならないわけがありません。それを主催する側は国民に向け密を避け、不要不急の外出は避ける、大人数での飲食の自粛などのメッセージを出しています。果たして国民は納得すると思っているのでしょうか?率先垂範、忘れてはいけません。最近は宮内庁長官の発言も話題になりました。天皇のお気持ちはこのようだと思うという発言が天皇自身のお気持ちではなく、長官自身が勝手に述べた思いだと異口同音に繰り返す政府関係者達、まさか先の戦争でも同じような事を政府、大本営は行っていたのかとつい思いめぐらされる出来事でした。

COVID-19 その34 ブレークスル―感染

2021/06/21  全国的にもワクチン接種が加速化しています。さてそのワクチン、十分な効果が出るのは2回目の接種から2週間以上たってからとされていますがそれでもその効果すなわち感染しない率は100%ではないようです。2回接種した方が感染する事を‘ブレークスルー感染(突破感染)’と呼ばれています。さてその頻度はCDC(米疾病対策センター)からの報告では米国での1億100万人を超す接種者の中でブレークスル―感染が確認されたのは1万262人、そのうち入院が995名で死亡は160名だったそうです。この感染の多くは65歳以上だったとのこと。ブレークスルー感染の発生率は0.01 %と低いのですが0ではありません(CDC COVID-19 Vaccine Breakthrough Case Investigations Team, COVID-19 Vaccine Breakthrough Infections Reported to CDC — United States, January 1–April 30, 2021, MMWR website)。大事なことはワクチンを打ったからといって直ちにマスク、消毒をやめるのではなく、流行が収束して初めて以前のような日常生活ができると思っていた方がいいのでしょうね。

COVID-19 その33 ワクチンの優先枠

2021/06/10  ワクチン接種については医療従事者枠に始まり、65歳以上の高齢者枠の接種が本格化しています。現時点(2021年6月7日時点)で一回目接種終了が約1400万人、2回目接種終了が480万人だとか。全人口に対して一回接種した割合がようやく10%を超えたとのことです。今話題になっているのが大企業をはじめとした職場での接種で各企業は国への登録に躍起になっているとのことです。またすべての世代への接種券送付を始めようとしている自治体もあります。早く接種数を上げ、社会免疫を高めることにより感染者数の減少を目指す事はもちろんですが、このワクチン接種に対する優先枠、忘れてはならない事があります。それは感染すれば重症化することが危惧される基礎疾患を有する方々です。この方々への案内が現時点ではご本人が各自治体に申請し登録することにより初めて接種券が送られるという仕組みのため、行政によっては接種券発行の段取り、スピード感に優劣ができているのが現状ですし、また自ら登録申請するという仕組みを知らない患者さんたちも少なからずいるという現状を広く知ってもらわなければなりません。行政はこの分野に対する周知は各かかりつけ医に任せていると言いたいのでしょうか?優先枠を考えるとき、敵は感染症なのですからまずは健康弱者を優先しなければならないのは自明です。このような基礎疾患を有する方には接種券なしでも接種できるようなflexibleな対応をしてもいいと思うのですが。