診療科のご案内

下肢静脈瘤センター(血管外科)

足の症状・お悩み・是非ご相談ください。
経験豊かな医師が、正確な診断と、
患者さんに適したベストの治療を提供いたします。
日帰り手術が可能です。

血管外科が扱う主な病気

  • 下肢静脈瘤
  • 閉塞性動脈硬化症
  • 深部静脈血栓症
  • 肺塞栓症
  • 末梢動脈瘤(腹腔内動脈瘤、四肢動脈瘤)
  • 先天性血管形成異常
  • Buerger病
  • 足の潰瘍

下肢静脈瘤とは

下肢静脈瘤とは、足の皮膚のすぐ下の静脈(表在静脈といいます)がふくらんでコブになり蛇行する病気です。
症状は、「皮膚の下に見えるコブ」や「むくみ」です。
したがって、患者さんご自身で「見てわかる」病気です。
しかし、足には「静脈瘤が隠れてできる場所」があります。
隠れた静脈瘤の診断には、専門医の経験、そして超音波検査が必要です。

また、足のむくみなどの症状は、静脈血栓症・リンパ浮腫・膝の変形性関節症などによっても生じます。
むくみの原因となる病気が下肢静脈瘤なのか、または他の病気があるのか、きちんと診断することが必要です。

静脈瘤

下肢静脈瘤は、軽症・中等症・重症に分かれます。

  状態
軽症 見えている静脈瘤だけ(クモの巣状、網目状、側枝型(分枝型))
中等症 見えている静脈瘤+隠れたところにも静脈瘤
重症 皮膚の色が変わる、潰瘍ができる

下肢静脈瘤の種類

外から見える静脈瘤、それだけがあるタイプです。
静脈瘤全体の3~8%を占めています。
1)外観を含めて症状のある軽症静脈瘤は、硬化療法(外来において施行する注射療法)によって治療できます。
通常、手術は不要です。

クモの巣状
静脈瘤
皮膚内の毛細血管が拡張したタイプです クモ状型静脈瘤
綱目状
静脈瘤
皮膚の浅いところの小静脈の静脈瘤です 綱目状型静脈瘤
側枝型(分枝型)
静脈瘤
静脈瘤はありますが隠れた静脈瘤はありません 分枝型静脈瘤

外から見てわかる静脈瘤以外に、同じ程度の静脈瘤が他の場所(内もも、または、ふくらはぎ)に隠れているタイプの静脈瘤です。静脈瘤全体の83%を占めています。1)
“隠れた静脈瘤が静脈瘤全体のなかで最も多いこと”
このため、静脈瘤は「診ないとわからない病気」です。
経験のある専門の血管外科医の診断が必要です。
症状のある中等症静脈瘤は、血管内治療(血管内焼灼術や血管内塞栓術)が推奨されています。2)

中等症静脈瘤

静脈瘤が原因で、皮膚症状(色素沈着・皮膚脂肪織硬化・皮膚潰瘍)が生じた状態です。
皮膚潰瘍を伴う静脈瘤は静脈瘤全体の5~6%を占めています。1)
静脈瘤により皮膚潰瘍をきたしている場合には、まずは潰瘍を外来治療で治します。
そのあとに、静脈瘤に対して根治治療(必要であれば手術)を行います。

重症静脈瘤

1):静脈学2016;27(3):249-257「一次性下肢静脈瘤の治療 ─本邦における静脈疾患に関するSurvey XVII ─」より引用
2)https://www.nice.org.uk/guidance/cg168
ホームページの足の写真については、センター長が診療を担当させていただいた患者さまから許可をいただいて掲載しております。

陰部静脈瘤は「女性特有の静脈瘤」で、かくれたところにできるのが特徴です。

  • 女性特有の静脈瘤です。妊娠や出産を契機にできることがほとんどです。
  • 産道(子宮・膣)の周囲の静脈からできる静脈瘤です。時々、太ももの背面や内ももに広がっていることがあります。
    見えないところ(お腹のなか)に原因があるので、隠れてできることもあります。
  • 下肢静脈瘤(足の表面の静脈瘤)とはできる場所が違います。
    見えないところに原因があるので、経験のある専門医でないと診断できません。

このような御症状がある方は、ぜひご相談ください。

  • ふともも後ろの静脈怒張、大陰唇の静脈怒張
  • 生理時の痛み(大陰唇、下腹部など)
  • 排便時、排尿時、性交時の鈍痛
陰部静脈瘤

静脈形成異常は、「下肢静脈瘤とは異なる病気」です。

ほとんどの場合、生下時より静脈瘤があります。
先天性静脈瘤(クリッペル・トレノーネイ症候群)がその一例です。

静脈形成異常

このような御症状がある方は、ぜひご相談ください。一般的な下肢静脈瘤とは異なります、専門的な知識と経験、検査等が必要です。

  • 皮膚にあざ(母斑といいます)のようなものがある
  • 片方の脚が、他方より太い、長さが長い、むくんでいる
  • 生まれながらに下肢静脈瘤がある

下肢静脈瘤は、手術・治療ののち数年(4・5年〜10年以上)して再発することがあります。

2006年1年間の外来初診・下肢静脈瘤患者さまのなかで、再発性静脈瘤の患者さまは1.88%(34/1811)でした。
全例、他院で手術を行った患者さまでした。
初回治療から再発までの期間は7年でした(中央値:7年)
再発症例のうち79.4%が、十分な治療(手術)をうけていらっしゃらない患者さまでした。
(2007年 国際脈管学会において白杉発表)

再発性静脈瘤では、その再発の仕方が千差万別なので、
正確な診断、そして、再発形式にそった適切な治療が重要です。
下肢静脈瘤再発でお困りの方がいらっしゃいましたら、ぜひご相談ください。

再発性静脈瘤

他院・高位結紮術後の
再発性静脈瘤

足にできる潰瘍は、「足の皮膚にキズができて治らない状態」です。

潰瘍の原因によって、その治療方法は異なります。
特別な病気(膠原病、自己免疫疾患など)を除いて、「キズは外から」できます。
足をぶつけたり、痒くて掻いたり、靴擦れなどが原因で外から足の皮膚に穴があきます。
そのキズが、循環障害のために治らなくなった状態を「潰瘍」と呼びます。
診断が重要です。ご遠慮なくご相談ください。

足の潰瘍

潰瘍の原因は様々です。

下肢静脈瘤が原因でできます。
(下肢静脈瘤外来患者さま全体のおよそ5%が潰瘍を持つ重症静脈瘤です)
そのほか、下記も潰瘍の原因となります。

深部静脈血栓症 深部静脈血栓後遺症 下肢閉塞性動脈硬化症 糖尿病

潰瘍の治療方法は原因疾患により違います。
そのため診断が重要です。
これらの原因をきちんと診断するのは、血管外科医の仕事です。

下肢静脈瘤による潰瘍は、適切な治療で治ります!

潰瘍のできた下肢静脈瘤は、重症下肢静脈瘤です。
潰瘍の原因が下肢静脈瘤の場合には、圧迫が大切です。
静脈瘤によるうっ血(余分な静脈血が停滞してしまうこと)がキズが治らない原因だからです。
軟膏を塗っただけでは潰瘍は治りません。

下肢静脈瘤による治療

下肢静脈瘤による潰瘍治療:まず、通院で潰瘍を治そう!

潰瘍の治療は、外来通院が基本です。
潰瘍をシャワー等できれいに洗い、圧迫用のスポンジと弾性包帯で圧迫します。
下肢静脈瘤による潰瘍で、この方法で治らなかった患者さまはいません。

下肢静脈瘤による潰瘍治療:潰瘍が治ったら、下肢静脈瘤を治そう!

潰瘍が治ったあとで、潰瘍の原因となった下肢静脈瘤を治療します(手術:血管内焼灼術または抜去術・または硬化療法)。
潰瘍を再発させないためには、下肢静脈瘤の治療が必要です。

下肢静脈瘤の治療法

下肢静脈瘤の症状は、おひとりおひとり異なります。
患者さまのライフスタイルに合わせた治療法を提案いたします。お気軽にご質問ください。

治療法

  圧迫 注射で固める 手術
軽症 弾性ストッキング 硬化療法 不要
中等症 弾性ストッキング 術後硬化療法
(残ったボコボコをつぶす)
血管内治療
重症 弾性ストッキング
弾性包帯
術後硬化療法
(残ったボコボコをつぶす)
血管内治療

弾性ストッキング着用による圧迫療法

医療用の弾性ストッキングを着用し、うっ血をとる・予防する方法です。

うっ血をとるうえでは、膝下ハイソックスタイプで十分です。
通常、中圧(20-30mmHg )のストッキングをお勧めしています。
足首とふくらはぎのサイズを測定し、ご自分の足に合ったものを着用するのがコツです。

靴下なので誰でも簡単に始められる治療法ですが、“治す”方法ではありません
(静脈瘤が消えることはありません)。

弾性ストッキング着用による圧迫療法

静脈瘤に対する硬化療法

静脈瘤に薬剤(硬化剤:静脈瘤のための注射薬です)を直接注入する治療法です。
とても細い注射針を使用するので、麻酔の必要はありません。
外来で施行する注射の治療なので、5〜10分ほどで終了します。

また、手術ではありませんので簡単です。
クモの巣状・網目状などの軽症静脈瘤、陰部静脈瘤が適応です。

静脈瘤に対する硬化療法

下肢静脈瘤血管内焼灼術(血管内治療)

中等症静脈瘤(見えているコブ+隠れたところにできる静脈瘤)に対する手術法のひとつであり、現在、下肢静脈瘤手術のなかで主流となっている方法です。
従来の手術(抜去術)では切除していた静脈瘤の血管内にカテーテル(レーザーまたはラジオ波)を入れ、内側からの熱により血管を閉塞させる手術です。
血管を取らないので、傷痕がほとんど残らず、患者さまにとって楽(術後の痛みが少ない、術後の青あざが少ない)な手術です。
麻酔は局所麻酔(抜歯と同じ麻酔です)を使用し、手術時間は1時間ほどで日帰り手術も可能です。

下肢静脈瘤血管内焼灼術(血管内治療)
下肢静脈瘤血管内焼灼術(血管内治療)

下肢静脈瘤グルー治療(血管内治療)

中等症静脈瘤(見えているコブ+隠れたところにできる静脈瘤)に対する手術法のひとつです。隠れたコブ・本幹の静脈瘤にカテーテルを入れて治療する血管内治療です。「下肢静脈瘤血管内塞栓術(K617-6)」という名前がついています。
保険診療です。2019年に新たに保険適応になりました。
グルー(glue)とは接着剤を意味する英語です。医療用接着材で本幹下肢静脈瘤を閉塞させるカテーテル治療です。 日帰り対応で、翌日仕事復帰可能です。
血管内焼灼術と比較して、術後の血栓合併症が少ないと報告されています。 日帰り入院帰宅時より、術後の煩わしい弾性ストッキング着用は不要です。 静脈瘤の形、大きさ、患者さんのアレルギー体質によっては,従来の血管内焼灼術が適している場合もございます。

下肢静脈瘤グルー治療(血管内治療)

提供:コヴィディエンジャパン株式会社

治療費

治療法 1割負担の方 3割負担の方
下肢静脈瘤硬化療法 約4,500円 約13,600円
下肢静脈瘤血管内焼灼術 約16,000円 約48,000円
下肢静脈瘤血管内塞栓術 約21,000円 約63,000円

診療担当表

  曜日 曜日 曜日 曜日 曜日 曜日 曜日
午前 白杉 白杉

★日帰り手術
白杉

★日帰り手術(第2・4週)
白杉

★日帰り手術
白杉
午後 白杉 白杉
夕方
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★日帰り手術(下肢静脈瘤)

担当医

白杉 望

白杉 望 (Nozomu Shirasugi)
第二川崎幸クリニック
血管外科部長/下肢静脈瘤センター長

■専門分野・得意とする手技

血管外科、下肢静脈瘤

■認定資格等

日本脈管学会認定脈管指導医
日本静脈学会下肢静脈瘤ガイドライン委員
日本静脈学会関東甲信越地方会 幹事
下肢静脈瘤血管内治療指導医・実施医
下肢静脈瘤血管内塞栓術(VenaSeal Closure System)国内臨床治験メンバー
腹部ステントグラフト 指導医
腹部ステントグラフト実施医
日本脈管学会認定脈管専門医
日本外科学会指導医
日本外科学会専門医
日本消化器外科学会認定医
日本静脈学会評議員
日本脈管学会評議員
日本心臓血管外科国際会員

病院がつくった健康情報サイト「みんなの健康塾ちゃんねる」

皆様の健康維持と増進、病気の早期発見と治療に役立てて頂けるよう、「みんなの健康塾ちゃんねる」を開設しました。第二川崎幸クリニックや石心会グループの医師・看護師・検査技師・理学療法士・管理栄養士が監修した医療情報を発信しています。

予防 下肢

【専門医が解説】その足のむくみ・コブ 下肢静脈瘤かも。

「みんなの健康塾ちゃんねる」サイト

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