第二川崎幸クリニックトップ 院長の一言 一覧 2017

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南太平洋と画家

2017/10/19 日本から乗り継ぐ事、十二時間 、南太平洋に浮かぶ小さな島、タヒチ。これだけジェット機が発達した今でもまだまだ遠い島と思われている、そんな島に魅了され、100年以上も前にパリから移りすんだ画家がいました。その名はゴーギャン。原住民と共に生活し、彼ら、彼女らをこよなく愛し、その姿を力強いタッチと色彩で描き続けました。彼の絵を見るたびに、なぜ彼が交通手段の少ない当時、今でいえば宇宙に旅するようなところ(少々大げさでしょうか?)に行ったのか?なぜそこを選んだのか?などなど 湧き出るような疑問が浮かんできます。またゴッホとの共同生活、そして仲たがい、耳切り事件、、、画家の心境は私みたいな凡人の感覚では決して推し量れないのでしょうね。

山と絵画

2017/10/13 若い時分は良く故郷 福島の山に登っていました。中でも安達太良山、そして磐梯山は風光明媚な事はもちろん、近くに温泉が湧き出ており、温泉好きな私としては山頂まで登ったあとの充実感に加え、そのあとのひなびた温泉につかるのが大いなる楽しみでした。最近そのような機会はとんと少なくなってきてしまったのは淋しい限りですが・・・

バブルと絵画

2017/10/05 1987年 まさに日本のバブル時期、新宿にある美術館が53億円という値段で絵画を購入し当時の話題をさらいました(今でも作品はその美術館に鎮座しています)。その作品名は‘ひまわり’それを契機に我が国の企業が芸術作品を買い漁る先例となったのです。作家の名はゴッホ、オランダ生まれの彼は精神病院に入院したり、親友ゴーギャンとの諍いから自分の耳をそぎ落としたりと数奇な運命をたどりました。そんな激しい気性の彼の作品はその扱う色彩から彼の精神状態を知る事ができるのも興味深いものがあります。そんな彼も大の浮世絵びいき。作品の中には花魁を描いた絵があったり、絵の背景に浮世絵を挿入したりと絵を通していろいろ見えてくるのも絵画鑑賞の面白さですね。

ロートレックと日本

2017/09/28 昔、福島の街の片隅にあった小さなビストロ、若い時分はよくそこに通っていました。入口は茶色い木の枠に瀟洒なガラスがはまり、そこにはDivan japonaisというタイトルのポスターの一部が彫ってありました。そして店の中には壁中、所狭しといろいろなポスター絵が飾られていました。それがすべてロートレックの作品でした。無論、その店の名前もロートレック。そんな雰囲気が好きでよく足を運び、仲間たちと大いに語らっていたものです。

印象派の船出

2017/09/19 パリに住む多くの画家たちが新しい作風を探っていた1800年代後半、当時開催されたパリ万博はまさにその若者達に多大なる影響を与えたようです。その一人がモネ、彼も浮世絵に多くの影響を受けた一人でした。彼は当時の美術界の本流であった’サロン’に対抗して行われた美術展に’印象・日の出’を出品。1874年のことです。その美術展は後に彼の作品のタイトルから取り、’第1回印象派展’といわれるようになりました。本格的な印象派の船出だったのですね。 モネは大の日本びいき。40歳代から生涯にわたり住んでいたジヴェルニーの家には太鼓橋のある日本風の庭を造りました。その池に咲く睡蓮は彼の代表的な作品となったのは誰しも知るところですね。オランジュリー美術館の中にある360度睡蓮の絵で飾られた部屋で静かにたたずんでいるとなぜか心が落着き、離れがたかった思い出があります。

昔浮世絵・・・今漫画/アニメ

2017/09/15 今、日本の漫画そしてアニメ文化が世界を席捲しています。パリではここ数年日本の漫画、アニメを中心とした一大日本祭が開催され、多くのヨーロッパの人々でにぎわっているそうです。それはあたかも1867年にパリで行われた国際博覧会で初めて浮世絵がパリの人々の目に触れることとなり、以来 芸術の世界に一大センセーションを巻き起こした流れにどこか似ています。まさしくその潮流が私が最も好きな印象派の画家たちに多大な影響を及ぼしたとは・・・

民衆と写実主義

2017/09/05 写実主義もちょうどロマン主義、新古典主義と同時代に起こった流れです。新古典主義のような歴史画ではなく、あくまでも現実の社会をありのままに描こうとするものでした。また題材もこれまでの英雄や、貴族、聖職者などと違い、いままで取り上げることをはばかられていた民衆、特にその中でも農民や下層労働者たちの姿をありのままに描こうとしていました。時あたかも産業革命。世の中がすさまじい勢いで変化していく中での庶民の忍従、苦労、悲しみ、時代の変革の際にいつも犠牲になりがちな階層に特に目をかけていたこと、大事なことですね。ミレーの‘種まく人’‘晩鐘’そして‘落穂ひろい’ 考えさせられる作品です。

ロマン主義とフランス革命

2017/09/01 ロマン主義は新古典主義と同時の対立軸として生まれた流れですが、新古典主義が懐古であったのに対してロマン主義は近代へそして‘自由’を求めました。代表的な作家にドラクロアがいます。彼の描いた‘民衆を導く自由の女神’は題材といい、構図を重視し色彩を重んじた点は新たな息吹を感じる作品でした。これまでにない現実に起こっている事象に対して鋭い感性と感情移入した作風は次の印象派の到来を予測するものだったのでしょうね。世の中流転の如し、芸術もまたしかり・・・。

ポンペイ遺跡と新古典主義

2017/08/22 いつの時代にも英雄、あるいはヒーローと呼ばれる人物が現れます。軽いタッチのロココ調から荘重な新古典主義にかわったのもあるヒーローの登場が関わっていると言われています。それがナポレオンです。彼の戴冠式を書いた'ナポレオン一世の戴冠式と皇妃ジョゼフィーヌの戴冠'はその代表作。ギリシャ時代の芸術を彷彿させる新古典主義の登場に影響を与えたもう一つがポンペイ発掘だったという事も有名な話です。ヴェスビオス火山により,

サロン文化と絵画

2017/08/15 激しさや豊かな色合いで表現されるバロック絵画の次にきたのが柔らかさ、曲線を主体としたロココ調。このころ時代的には宮廷でのサロン文化がまさに華やかなりし頃。多くの画家たちが貴族の依頼をうけ、彼らを題材とした作品を描きました。フラゴナールのブランコも代表作の一つ。中央に優美に描かれている女性はいたずらっぽい目で眼前にたたずむ男性を魅了している様子が印象的です。それまでの時代とは違い華やかで日常の一コマをさりげなく切り抜いている、その後の印象派の登場を予感するような(と私は勝手に解釈していますが・・・)題材です。一方では軽薄な画風に当時は賛否両論だったようですが・・・。いつの時代も芸術は世相を反映するものなのですね。